好きよりも大事な言葉

           「大佐、好きです・・・・」

   リザは初めてロイに好きと言った

   「え?」

   はじめての言葉に驚いた。だが、その声は美しかった

   「もっもう1度言ってくれないか?」

   そう答えるがリザからの返答はない・・・ 少しの沈黙の後リザが口を開いた

   「嫌です・・・」

   「何故?」

   リザは顔を真っ赤にして答える

   「恥ずかしいからっ・・です!」

   こんな顔を見られたくないのか、伏せてしまった

   「そんな事ないさ」

   「そんなこと言っても・・・もう言いません!」

   「好きだって言ってくれないのか? 返事は?」

   「言わないでください! ・・言わなくても何が言いたいのか・・・わかりますから

       あなたのその目で伝わってくるのです」

   「好き・・よりももっと大事な事だよ?」

   「?何ですか」

   「ずっと私のそばにいてくれ」

   「っ・・はい!」

   好きよりも愛してるよりもこの一言を言って欲しかったのだ・・

   私は必要とされ、ましてや望んでいた人からだなんて・・・ こんなにも嬉しい言葉はない

   「好きよりも・・・大事な言葉ですね。嬉しいです」

   「約束する。私はリザを離さない」

   仄かに微笑む そして

   「約束ですよ?ロイ?」

   「ああ・・・リザ」

   見つめあう2人。 そして もうすこしでー

   

   「はっ!夢・・か?!」

   ロイはさっきまで寝ていたが、今起きた

   「大佐!寝てましたね?はあ・・早く仕事してください」

   「・・・やっぱり夢の中の中尉は夢の中でしかないのか・・・」

   ぼそりとリザには聞こえない声で吐いてみた

   「何か言いましたか?」

   「あ・・・いや。 全く君は相変わらず手厳しいな・・・。」